もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
[第十一章] さよなら
それから、時間は早く進んでいった。
楽しい毎日ってこんなにも早く進んでいくのかと驚いた。
冬、黒龍の皆でパーティーをした。
皆はしゃぎすぎて飲み過ぎて倉庫が惨状と化したのは記憶に新しい。
慧斗の家族ともパーティーをした。
由紀子さんの酔いっぷりは凄かった。
お母さんの酒豪は開いた口が塞がらなかったよ。
慧斗からプレゼントを貰った。
あたしもプレゼントを上げた。
ペアリングだった。
柄にも無くて、照れ臭そうに渡す慧斗は、可愛かった。
あたしは、マフラーを上げた。柄にも無く手編みを。
自分で女々しいなとか重い女だなぁーとか思いながらでも喜んでくれた慧斗に編んで良かったって思ったんだ。
年明けは、初詣に行った。
実は神社には行くのは初めてだったんだ。そう言ったら皆驚いていたけれど、あたしは初めての神社に興奮していた。
すごく寒かったのを覚えている。
震えていたら慧斗が温めてくれて嬉しかった。からかわれたけどね。