もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
仕事中の先生の様子を眺める。
なにも考えないでそうしていると、ふう、と先生は息をはいた。
「そう見られるとやりづらいな」
「あ、ごめんなさい」
「いいよ、終わったからね」
書類を終うと、先生は重い腰を上げて椅子から立ち上がると、あたしの向かい側に座る。よくみると、先生の目の下にはうっすらと隈がある。
「忙しいのに話って?」
「うん。この前の検査覚えてる?」
「うん」
この前、クリスマス前だったかな、先生に騙されて病院で検査をさせられた。
あの時は近くにあった注射器で先生刺してやろうかって本気に考えてしまった。
病院には、初めにあたしの診察をした宮崎先生がいた。