もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
いつの間にかあたしは自分の部屋の前で止まって居た。このドアの向こう側には、慧斗が勉強に励んでいるところだろう。
本当なら、邪魔をしないように別のところに行っているんだけど今は無性に慧斗に会いたい。
ドアノブに手を伸ばしてドアをゆっくり開ける。
するりと中に入って、後ろ手で音をたてないようにドアを閉めた。
「雪那?」
「!ごめん、邪魔しちゃった?」
すぐにあたしに気付いてしまった慧斗は顔をあげて体を捻ってあたしをその目に映す。
「否、丁度問題解き終わって一息ついた所だから」
慧斗はぐうっと伸びをすると、あたしを手招きした。それを拒む理由はあたしには無いので、素直に慧斗の所へ。