もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。



「っ………暴走族って何?」

「………は?」


心の中では叫んでみたけれど、あたしは暴走族と言うものは知らない。


こんなに男達が溜まって……運動会でもするのかな。


「お前、マジに言ってる?」

「マジ。おおマジです」


驚いている慧斗に頷くと、マジかよ、と慧斗は肩をふるわせ始めた。


「お前、凄いな……っ」


ククッと笑う慧斗にあたしはどこに笑う要素が?と首を傾ける。


彼のツボは少し違うみたいだ。


ひとしきり笑った後、慧斗は、ぐるりと周りを見渡す。


< 26 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop