もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「っ………暴走族って何?」
「………は?」
心の中では叫んでみたけれど、あたしは暴走族と言うものは知らない。
こんなに男達が溜まって……運動会でもするのかな。
「お前、マジに言ってる?」
「マジ。おおマジです」
驚いている慧斗に頷くと、マジかよ、と慧斗は肩をふるわせ始めた。
「お前、凄いな……っ」
ククッと笑う慧斗にあたしはどこに笑う要素が?と首を傾ける。
彼のツボは少し違うみたいだ。
ひとしきり笑った後、慧斗は、ぐるりと周りを見渡す。