もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「な、なに!?」
もしかして、モグラか何か居たの?!と自分が寝ていた場所をよく見るが、生物は確認できなかった。
でも、その代わりに、見つけた手のひらサイズの、
「……携、帯?」
草に埋もれていた携帯電話だった。
それが振動してあたしの背中に響いたんだと思った。
恐る恐る、振動している携帯電話を手にすると、パタッと振動が止まってしまった。
悪いかな、と思ったけど開いてみると着信が何件も入っていた。
きっとこの持ち主のものだと思われる。
「ありゃー、またかかってくるかな?」
早くとって上げればよかったな、と思ったら、画面がまた変わって、着信に変わる。
「わっ……もしもし?」
『あ、慧斗繋がった!』