もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「なんの騒ぎだ」
低い威厳がありそうな声がかかる。
声がした方を見ると、じっとこちらを見ている男の人。
………え?
「親父」
慧斗のお父さん?
「こんな時間に、帰ってきて何を騒いでる………!」
お父さんの目にあたしが映る。
はっと目を見開く。
あたしは、慧斗の後ろにいるから慧斗はあたしの顔が見えない。だからあたしはお父さんに向かって口の前で人差し指を立てた。
「今日から住まわせたい奴がいるんだけど」
「住まわせたい……?」
「こいつ、一人暮らしで飯もろくに食ってない」
ちょっ、慧斗あんまり言わないでよ!怒られるじゃん!
お父さんは、じとっとあたしを見つめる。