もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
電話の向こう側からは、あたしと似たような年くらいの男の子の声が聞こえてきた。
『あ、もしもし!?』
「あ、はい?」
『その携帯俺の連れのなんだ!』
にっこりと笑っている様子が窺える。
「あー、この携帯電話河原に落ちてましたよ?」
『やっぱり?!良かったー』
「じゃあ、置いときますんで」
そう言ってあたしは電話を切ろうとしたら、ちょっと待って!と呼び止められた。
『今から行くから、携帯持ってそこにいてくれない?』
「あたしが?」
『だって、河原って広いじゃん?捜すの大変だよ』
あたしは、ぐるりと周りを見渡す。
あー確かに広いなぁ