もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「ここって冬はイルミネーションが綺麗でしょ?見にきたことがあるもの」
でも駅前は噂とか聞かないから行ったことがなかった。
綺麗なものはできる限り記憶に刻み込んでおきたいから。
「そっかーじゃあ今度は駅前に行こう!!」
「そだねー。今日はここで遊びましょー」
千穂と皐月は楽しそうに笑う。あたしもそれにつられて笑顔になった。
行こうと歩き出した二人にあたしは、あることを思い出して携帯を取り出した。携帯には慧斗の番号と静音お母さんと先生、奏と神楽、遠矢、大吾のアドレスが入っていた。
あたしは、その中から慧斗の番号を呼び出してメールを打つ。少し慣れないけど、打つ度に慣れてきた。
「雪那!」
「はーい!」
先に前を歩いていた二人に呼ばれたあたしは、すぐにメールを送信してから二人のところに走った。