もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。



二人は顔を見合わせる。


「雪那門限何時?」

「7時」

「時間足りないかぁ」


仕方ない、今日は解散だ、と千穂はつまらなさそうに言った。


「また今度だね」

「分かった」


二人の決断にあたしは頷いた。


「雪那、帰り分かる?」

「慧斗に迎えに来てもらうから」

「そっか!あたし達電車だからさ」

「ん」


じゃあね、バイバイまた明日と二人とは百貨店の前で別れた。


友達ってこんなんなんだ、と初めて体験したあたしは、嬉しかった。中学はちゃんと行ってたけど、目のことがあったりして友達とかいなかったから。


中学と高校ではこんな違うんだな、と思った。


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