LOVE☆PIECE
「悪い、な。
まー、あいつがなんかやらかしそうな気はしてたけど」
「笑い事じゃないですよ。
ようやくまとまりかけた頃に……」
言いながら顔を上げると
永瀬の口元は笑っているのに、目は
笑っていなかった。
つい言葉に詰まる。
まっすぐに俺を見てくる。
「先生?
先生も顔出して、声かけて下さいよ。
最近全然顔見せないじゃないですか」
「うーーん」
永瀬はあごに手を添えて
わざとらしく考えるように眉間にシワを作る。
「そんなに館山が俺を頼りにしてくれてたなんて、
いやぁ、嬉しいなぁ」
俺は肩を落とす。
こんなだから永瀬は年がよくわからないんだよな。