LOVE☆PIECE
「やっべぇ!!
俺、次、移動なの忘れてた!!
授業遅れる
(°□°;)」
友達と、走って生物教室に滑り込む
セーフ
この教師うるさいからな(^_^;)
間に合って安堵のため息をついた拍子に
バサバサ……
机のノートが落ちて開き、俺が暇なとき書いた
生物教師の似顔絵が……!!
や、やべぇ!!
慌てて拾おうとすると、
さらりと流れる黒髪
白くて長い指が伸びて
ノートを拾い上げる。
流れた髪を耳にかけて
低いかすれた声が
「はい」
ノートを渡してくれる。
「あ、ど、どうも」
は、ハズい!!
そんな俺の想いを知ってか知らずか
彼女は
形の良い唇の端を上げて
口元だけで微笑んでいた