LOVE☆PIECE

私たちは邪魔にならないように、教室の隅のいすにそっと座る。


震える手でスイッチを押すユウ君。


隣の遥香は祈るようにユウ君を見ている。

さっきの言葉は

この子が本当にユウ君を思ってたから出てきたんだろうな。

一生懸命なユウ君は私も応援してるけど
気恥ずかしくって

そんな素直な言葉

言えるわけない。



青春、かぁ。

遥香には確かに似合うわ。

逆に、なんで今まで部活とか入ってなかったんだろ?


そんなことをぼんやり考えている内に


ユウ君の震える声で

お昼の放送がスタートしていた。



「皆さんこんにち、は。

今日は……」


『!?』



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