僕の初恋(仮)
「じゃあ、そろそろ始めようか」


明るく、元気な声だ。


「テキスト持ってる?」

「はい」


水野先生はパラパラとテキストを開いた。


「お、凄い。既に少しやってあるのね」


「まあ、分かるのだけは」

「苦手な所はある?」


「えーと・・・」



それから、
学校の授業はどこまで進んだかなど聞かれながら、テキパキと指示を出す先生に従った。


最初の厳しい表情とは一転、初対面にも関わらず親しげに話してくれる先生に俺は少し安堵した。
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