愛しのマイ☆ドクター
『ムダかどうかは

やってみないとわからないよ』



かなり希望的観測だったけど

僕はそう思っていた



いや



そう信じないと

やっていけなかったのだ



『だってこの病気にかかって

助かった人いないんでしょ』



『それはそうだけど・・・』



『じゃあ ムダじゃん』



『でも もしかしたら今やってる治療が効いて

美羽がこの病気で助かる一人目の

患者になるかもしれないよ』



そうなって欲しいと

心から願っていた



『気やすめ言わないで!』



美羽の激しい言葉を初めて聞いた



『先生だって 院長先生も

社長もお母さんも みんな本当は

思ってるんでしょ!

あたしはもうすぐ死んじゃうって!』




美羽の目からは

大粒の涙がこぼれだした
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