愛しのマイ☆ドクター
『そんなことないって

僕もふくめてみんな

美羽に頑張って

治って欲しい

いや 治るって

信じてるさ』



できるだけ冷静に言ってみた



『うそばっかり言わないで!

もういいから!

どうせ死ぬんだから!

もう美羽のことなんて

ほっといて!』



美羽は

ベッドを飛び出して

病室の入口へ走り出そうとした



横で見ていた岡崎さんが

美羽を抱きしめるようにして

なんとか止めた



『いやーっ!

離してーっ!

美羽にかまわないでーっ!』



病棟中に聞こえるくらい

大きな声で美羽は叫んだ



僕も彼女を後ろから

はがいじめにするようにして抑えたけど

それでも美羽は

全身をバタバタさせて

激しくもがいている



『美羽っ!落ち着けって!』



知らないうちに僕の声も

大きくなっていた
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