愛しのマイ☆ドクター
それから何度か

美羽のブログに

アクセスしてみようとしたけど

結局一度もつながることはなかった



けれど

僕が美羽の病室に

いつもの夜8時に行くと

彼女はPCを触っていた



『あっ 先生こんばんは』



『あれ ブログつながる?』



素朴な疑問を聞いてみた



『ううん つながらない

だから記事の内容だけ書いて保存しておくの

そうしたらあとで更新できるし』



『なるほど』



ブログなんて

やったことのない僕には

なるほど しか言える言葉はない



『よしっ これであとでアップするだけ』



『病気のこと書いてたの?』



『ううん それはもう今朝書いてアップしたよ

社長の発表の前に』



『ふうん そうだったんだ』



『ねえ 先生 それよりさあ』



美羽の瞳が猫のように

いたずらっぽく輝きだした
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