碧色の君へ
8―with you
昨夜のことは、夢だったのかもしれない。
ぼんやりとしか覚えていない、というよりほとんど記憶が曖昧だし。
…夢だったんだと、思い込むことにした。
「…!」
それでもいきなり射し込んできた朝日の光に、私は顔をしかめた。
「ん……香奈…?」
やめてよ、目が痛いじゃない!
ぶつぶつ言いながら寝返りをころんと打った。
もっともっと眠っていたかった。
けれど、
「…いい加減起きろ」
呆れたような声に、ぱちっと目が開いた。