碧色の君へ


それはもう模範解答なんかじゃなかった。


本当の気持ちと、ほんの少しの嘘。


だけど嘘が必要な時もあることを、私は痛いぐらいに知っている。





言った方がいい気持ちがある。

言わない方がいい気持ちがある。



…どれもきっと、優しい気持ち。





「大好きだったよ、碧」



絡み合う指が離れる時が

私達の夏の終わり。



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