碧色の君へ
6―memory
あの頃の自分を、あまりちゃんと思い描けない。
ただひたすら碧の後ろにくっついて
はしゃいで
飛び回って
いつも優しい彼の瞳がどうしようもなく好きで。
心配させるのが好きで
構われるのが好きだった。
『碧ー!見つかった?』
『んー…まだ。見つかんないな』
今でも覚えてる。
幼稚園で、四つ葉のクローバーが流行っていた頃。
私は碧を引っ張って、近所の公園に向かった。