私のSweets Boy
「俺、去年出来た製菓専門の大学進もうと思って・・・」



「え? あの大学って入るのすごく難しいって聞いたことあるけど・・・」



「あぁ、普通は、製菓の専門学校行ってたヒトとか、高校も家政科だったヒトとかが進んでるって聞いた」



「・・・・・・」



陽介がいる高校は、普通科で、
だいたいの生徒が大学進学、
それも法学や経営、工学部なんかに進む
私の同級生もほとんどが、そういったパターンだった。
だから、正直、大丈夫なのかな・・・って思った。



その不安が顔に出ていたのか、



「お前、今、俺のこと大丈夫か?って思っただろ?」



ニヤリとした顔。



「あ、いや、そうゆうんじゃなくて・・・」



図星だった顔を隠すように俯いた。



「俺、夏休みにオープンキャンパス行って、
大学の学生課の先生といろいろ相談したし、
こっちの先生とも対策練って、
推薦までこぎつけた。
夏休み中も、実技の試験に役立ちそうなこと、
地道に勉強したんだぜ」



すごいだろーと言わんばかりに



得意げな顔になった。



夏休み、陽介、ほとんど毎日バイトに出てたのに、
そんな中、勉強してたんだ・・・
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