コイスルコト
告白
『すきです』
たった一言だけどすごく緊張する。
どんなに考えても悪い方にしか考えられない。
ごめん、の言葉がどうしようもなく怖くて。
緊張する。
こんなに緊張するもんなんだ。
『なに?どーしたん、呼び出して』
深く深呼吸して
『あのねっ、すき、なのっ』
うわ、いきなり言っちゃった。
恥ずかしさに耐えられなくて、俯いた。
しばらく沈黙が続く。
『〜〜!なんか言ってよ…』
『っあ〜俺から言おうと思ってたのにっ』
赤くなりながら言う。
好きってとっていいの?
両思いってこと?
付き合えるの?
思わず、涙が流れた。
ギュッと抱きしめてくれたその腕も
好き、って言ってくれたその声も
全部全部
もう離したくないよ、
大好きだから。
*完*