出会えてよかった
真っ黒の教科書を開いて授業を受けていると、
「大黒さん」
私を呼ぶ声がした。
まさかな、と思った。
だって、私の名前なんか誰も呼ばない。
しかも“大黒さん”なんて誰が呼ぶのか。
そんなことを思ってノートを写していると、
「大黒さん」
また私を呼ぶ声がした。
「大黒さん」
私を呼ぶ声がした。
まさかな、と思った。
だって、私の名前なんか誰も呼ばない。
しかも“大黒さん”なんて誰が呼ぶのか。
そんなことを思ってノートを写していると、
「大黒さん」
また私を呼ぶ声がした。