Milky Milk ~間違いないのは1つ~
「変な目で見てたのに、ですか?」
「そうだったかなあ…?」
由茄の眼が冷ややかなものに変わったのを見、オーナーはごまかすように笑った。
正直、驚いていた。
人手不足だった時、彼女が入ってきた。それはいつものこと。
それなのに。
「アイラが…起きて、ウミちゃんのバイトを見てるんだ。あの、アイラが、だよ、ユカくん。やる気なんてない、生気を取られたような、あの、アイラが」
「わかってます。彼女の頑張りがアイラに少しずつ変化を持たせてるのは。でも、彼女の頑張りは何からあるのかわかりません。…それにしても」
下から聞こえてくるアイラの声に、耳を澄ましてから言った。