Milky Milk ~間違いないのは1つ~
それ以来、愛羅はバイトをするようになった。
しかし奴は本当に気まぐれで(猫より自由だ)、たまにしかウエトレスをしないが。
それでも十分進歩だ。
以前、海は不思議で不思議で仕方がなかったことをオーナーに聞いた。
『なぜ、仕事をしないアイラさん、いや、店員を雇ったままだったんですか』
おかしな話だ。なにもしない店員がお金を貰う。理解不能だ。
オーナーはふっと柔らかく笑い、答えた。
『俺と愛羅のじ・じょ・う』
語尾にハートマークが付きそうなほど、くねくねした感じだった。
言葉のわりに、表情が堅い気がした。
深入りはいけないと思い、そのままだが。