あたりまえのしょうり

黒い塊が止まった

「着きましたよ。」


「どうもありがとうございました。」

柔らかいシートからサッと降りる


「私の仕事はここまでです。また会える日を楽しみにしております。」


「ええ、私もです。では。」


笑顔で車を見送った
エンジン音が聞こえなくなるまで見守った


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