崖っぷち
―キーンコーンカーンコーン♪
タイミングよくチャイムが鳴り、先生が教室を出る。
「次どこだっけ?」
慎也が聞きながら荷物をまとめる。
「3号館」
あたしは答えながら震える携帯を開く。
『次代返よろしく(●´∀`●):翼』
また寝坊か。
半ば呆れた気持であたしは返信する。
『はーい◎:真姫』
携帯を閉じ、荷物をまとめる。
ふと教室の入口を見ると、慎也が見てる。
「早くしろよー」
当たり前のように待っててくれる慎也が嬉しくて、あたしは少しにやけながら走り寄る。
あたしが来たのを確認して、慎也が歩き出す。