夢の住人
夢の住人 四
いつもと同じように朝が来た。
眠りにつくのが遅かったせいか、少し胃が痙攣していたのを覚えている。
ボクは朝食は、いつも取らない。今もそうだ。
ボクの愛車の赤い自転車に股がり、約束の場所へとペダルを漕ぐ。
何も変わらない平凡な月曜日。
学校までは片道13kmだが、行きは下りが多いので、もう慣れたものだった。
上田橋を渡り、二つ目の道に入ると約束の場所だ。
時刻は7時45分を示していたが、ボクの時計は5分進んでいるので、正確には7時40分。
20分も早くついてしまったようだ。
緊張のオブラートは、ボクを包んだまま、 解放してくれそうにない。
道端にある小さな石ころを蹴って時間を潰した。
千曲川のせせらぎが
微かにここまで、聞こえる。
他の通学者達は、まるで、映画のエキストラ役のように、ボクにとっては、背景にすぎない。
500mぐらい先に彼女らしき人がぼんやりと姿を見せたのは、確実に8時より、早い事だけは覚えている。
「キタ!」
眠りにつくのが遅かったせいか、少し胃が痙攣していたのを覚えている。
ボクは朝食は、いつも取らない。今もそうだ。
ボクの愛車の赤い自転車に股がり、約束の場所へとペダルを漕ぐ。
何も変わらない平凡な月曜日。
学校までは片道13kmだが、行きは下りが多いので、もう慣れたものだった。
上田橋を渡り、二つ目の道に入ると約束の場所だ。
時刻は7時45分を示していたが、ボクの時計は5分進んでいるので、正確には7時40分。
20分も早くついてしまったようだ。
緊張のオブラートは、ボクを包んだまま、 解放してくれそうにない。
道端にある小さな石ころを蹴って時間を潰した。
千曲川のせせらぎが
微かにここまで、聞こえる。
他の通学者達は、まるで、映画のエキストラ役のように、ボクにとっては、背景にすぎない。
500mぐらい先に彼女らしき人がぼんやりと姿を見せたのは、確実に8時より、早い事だけは覚えている。
「キタ!」