手紙

「俺…、鈴木のことが好きなんだ」

え……

「ごめん、もう耐えらんない」

新井田くんが今にも消えそうな声でつぶやいた

もしもあたしが今まで新井田君に頼ってきたことで新井田くんを苦しめてきたのだとしたら、あたしは…

どのくらい新井田君を
なんど苦しめてきたのだろう

「新井田くん…ごめ」

「自分で兄ちゃんに言ったのに、
俺…なにやってんだろ」

木村先輩に言ったこと…?

あたしの言葉をさえぎるように
頭の上から新井田くんの声が聞こえた

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