手紙
待ち合わせ場所に着くと
先輩はもう来ていた

「せんぱい!」

駆け寄るとなぜか先輩は
あたしから目をそむけた

「…先輩?」

どーしよ、どっか変なのかな
と不安になってくるあたし

「…か…いよ」

先輩がぼそっとなにかをつぶやいた

「…へ?」

先輩を見ると耳まで真っ赤になっている

「…かわいいよ」

自分でも自分の顔が赤くなっていくのがわかった

先輩知ってる?きっと
誰でもない先輩がそう言ってくれたから
あたしこんなにも嬉しいんだよ
< 42 / 160 >

この作品をシェア

pagetop