手紙
「悠里ちゃん」

急に桐里先輩に名前を呼ばれて
一瞬驚いて体がびくついた

「はい?」

「…最近どう?」

きっと木村先輩のことだよね

「優しいし、すごい
大切にしてくれますよ」

どう答えていいかわからずに
ただ素直な気持ちを言った

…というより何だか胸が痛い

好きだった頃の胸の痛みとは違う痛み

先輩とは何だかこんな話したくない

「そっか」

先輩はそれから優しく笑った
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