手紙
「………ん…だ」

先輩が耳元で囁いた

「へ?
……やっ」

先輩の指があたしの唇をなぞる


「…壊したくなるんだ、
おまえのこと見てると

何もかも」

…先輩は何を言っているの?

先輩がなんだか怖い

「壊れて泣いてればいいんだ
そしたら俺が慰めてや…」

ぱんっ

鈍い音が室内に響いた

「最っ低」

赤くなった頬をおさえている
先輩の体を突き放し
図書室をでた

一生懸命木村先輩のいる
教室へと走った



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