手紙

胸がどんどん速くなってきて
そしてものすごく…

   痛い



「遅くなってごめんな~」

木村先輩がそう言って
教室に戻ってきた

その後ろには…

「桐里先輩!?」

何も言えないあたしの変わりに
麻衣と新井田くんが声をそろえて言う

「………」

麻衣と新井田くんがあたしの方を心配そうに見ている
でも…まだ嘘だって認めれないあたし

「悠里ちゃん、ちょっといいかな?」

桐里先輩があたしの目をみて
ちょっとだけ気まずそうにいった

「えっ?」

あたしの代わりに答えたのは麻衣

「ちょっと話したいんだけど」


< 96 / 160 >

この作品をシェア

pagetop