僕等と恋をしよう。
何かに勘づいた二人は数秒間アイコンタクトを取り、冬夜に歩み寄る。
「あ、あのさ冬夜…」
「……昼寝してくる」
潤の言葉を最後まで聞かずにすーっと横を通り過ぎ、冬夜は部屋から出て行った。
「冬夜っ…」
「潤、今はやめとけ」
和也は冬夜を追い掛けようとした潤の腕を掴み引き止める。
「……俺らには…何もできねぇよ。時間が解決してくれるしか…」
和也のその言葉に納得したのか、潤はさっきまで冬夜が座っていたソファーに腰を下ろした。
「――時間か…」
「………」
無言で和也が床に落ちていた資料を拾い上げようとしたその時、
少し開いていた窓から入ってきた風が部屋中を舞い、資料が散らばってしまった。