探偵にゅーもん!


 今日こそは「いける!」と思ったのに……。


 だって、ここまでは順調に事を運んでいたはず。

 ホームルームが終わったあと、いつものように誰よりも早く教室を出て行く背中をいつものように追いかけて、いつものように乗り込む電車に私も飛び乗る。

 最初のころとは違って、乗り換えの駅も降りる駅も分かっている。あわてて飛び降りるような真似はせず、横目で確認しながらふたつ離れたドアで降りる。


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