太陽の下で
「傘、入りなよ。」
「え、いいよっ俺もうびしょびしょだし。」
「今までびしょびしょなのとこれからびしょびしょなのは違うの!」
「…え?」
訳の分からないことを言うと、
彼女は俺の手をつかんで傘に入れてくれた。
彼女の身長に合わせた傘の高さは
俺には少し低く、
首を曲げないと頭に当たってしまう。
「ね?傘おっきいから大丈夫でしょ?」
確かに
もともと二人用なんじゃないかって思うくらい大きな傘。
あと1人くらいははいれそうなスペースさえある。
「じゃあ…おじゃまします。」
「どうぞ、いらっしゃいませ。ごゆっくり。」
そんなことを言い合いながら
また2人で笑った。