太陽の下で
取り残された俺は
彼女の赤いカッパが見えなくなると
また街を見下ろした。
「雨がふったら…かぁ」
なんだか不思議な気分。
夢だった?
なんて思ったけど、
握りしめていたびしょびしょのピンクのハンドタオルを見て
夢じゃなかったことだと確認した。
ひょっとして
あの子は雨の妖精だったり…。
そうか!!
それなら話がつく。
雨が止んだら
消えちゃうから急いでたんだ!
……ってなに考えてるんだ。
俺は雨で頭がいかれちまったか?