太陽の下で
慌てて片付けて
机を前に移動させた。
「ねぇ、大丈夫?」
ほうきを片手に
床を掃きながらも波琉はじっと顔を見てくる。
「なにが?」
なんとなく気恥ずかしくて
目を合わせないように
少しずつ離れながらほうきで床を掃く。
「拓馬、今日変だよ?
なんかぼーっとしてるし。
授業で指されても答えないし…」
「え?
指されてた?」
思わず振り向いた俺に
波琉はずいっと近づいた。
「指されてたじゃない、保健の授業!
国民年金のとこ!」
少し圧倒されながらも
思いだそうとした授業中の記憶が曖昧だった。