男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
「現に、ハルカちゃんのケンカはゴリラ並だったし」
『結局ゴリラかよっ!!』
「あぁ~、納得。
あのケンカっぷりは、ゴリラだったな」
ゴリラネタで、再び盛り上がる千歳たち。
なんだ、そんなにゴリラじみてたか?
足で蹴りまくってた姿が、ゴリラみたいだったか?
とんだ器用なゴリラさんがいたもんだ。
語尾に<ゴリ>つけたら、許してくれますか??
―――プルルルルル
希の携帯が鳴る。
「はいは~い。え、客??
・・・うん。うん、わかったよ」
「誰から~??」
「アキラから。なんか客が来てるんだって」
誰だ、アキラって。
「へ~。じゃ、行く??」
「なんでも綾に用事があるんだって」
「えぇっ??!それ困る!!綾、ここにいといてな!!」
「おぅ」
「よっし、じゃあ行くぞ、桜李!!」
「俺だけ?!希も行こうよ~」
「はいはい、翼はどうする?」
「ん~、一緒に行く」
「じゃっ、大人しくしててね、二人とも」
『えぇっ、ちょっと待って…』
――――バタンッ
なんかわからんが、タイミングを測ったような客の訪問のせいで、4人は部屋を出て行ってしまった。
残されたのは、居たたまれない私と疑いの目で見てくる綾。
『・・・・・・』
「・・・・・・」
きっ、気まずい!!!
どうせ残るなら、綾以外の人にして欲しかった!!
だったら会話もあるし、部屋の雰囲気も良かったのに。