男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
「逮捕だ」とかぬかして私の手首を捕まえる綾。
ほんとに、お前は何がしたいんだ。
警察ごっこですか?
手錠の代わりに手首持つのはいいけど、自分の握力考えてください。
手ぇ、紫になってるんですけど!!
ここまで不思議キャラだとは思わなかったぞ。
「で、なんでだ?」
『何がだよ。私の方がなんで?だわ』
「なんでだ。」
『手!!掴まれてるのに疑問を持って…』
「お前の疑問なんかどうでもいい。
なんで俺の本名知ってんのか聞いてんだけど?」
『そっちかいぃぃぃ!!
単語ばっか喋りやがって、紛らわしいんじゃ!!
ってかもう疲れた!!なんかすっごい疲れた!!
落ち着け、いったん落ち着こう!!』
「お前が落ち着け」
『確かになっ!!』
どんどん綾のペースに嵌ってる私。
落ち着かないと、延々とボケとツッコミの会話になってしまう。
『ふぅ~…』
「落ち着いたか?」
『大体~…で、なんだっけ?』
「俺の本名」
『あぁ、綾??いい名前だね!』
「ちっげぇよ、乾燥述べられてもうれしくねぇ」
『ぶっきらぼう感出てるけど、乾燥じゃないよ、”感想”だよ。
ボケキャラは続行されてましたか』
「いいから答えろっつの」
さして照れるわけでもなく、会話を続行させようとする綾。
お前の心は鋼ですか。
今はやりのオートメイルですか!!
『ほら、風の噂?みたいな。
赤アゲハだと、色々情報が入ってくんのよ』
「へ~…便利だな」
『だろ。IT革命万歳だよ』
「便利だな~」
『なんだっ、ちょっと羨ましいのか??』
「いや、別に。
俺らは”信頼できる”とこから直接聞けるし??」
『はぁ~?何それ、対抗心燃やしまくりですか?
やるならやるぞ、このやろー』
さっきから思うんだけど、私たち、幼稚園児みたいなケンカしてるよね。
高1のする口げんかじゃないよね!!