男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
『・・・なんで番号知ってんだよ』
まだケー番教えてなかったと思ったのに…。
「千歳が無理やり入れてきやがった。
まぁ、おかげで正体がわかったけどな」
夜か!!私が寝てる間に勝手に触ったな、あの変態!!
千歳は後でぶっ飛ばすとして、今は目の前のこいつだ!!
満足げにコーラを飲む綾に話しかける。
『あ、あの~・・・』
「なんだ」
『・・・黙っててもらえませんかね』
「無理だな」
『(即答かよっ)・・・ですよね~』
こんな面白い(?)話、言いふらさないわけないっすよね~。
あぁ、2日目にして退学か。
そういや、前の学校も2日でやめたな~。
どんだけ長続きしない子なんだ、私。
「どうしても黙ってて欲しいってんなら、条件がある」
『・・・・・・』
コイツとの取引、危ない気がする。
「桜龍のやつらに自分で言うなら、学校では黙っててやるよ」
『・・・へ?』
「なんだよ、不服か?」
『い、いや・・・そんなんでいいの?』
「仲間に隠したままにするつもりだったのか?」
『仲間・・・』
「てめぇは赤アゲハで女だけど、
桜龍の”蓮条 ユウ”だろうが。
けじめ、しっかりつけてこいや」
ちょっと~、なんかめっちゃ感動なんですけど??!
ばれたらお終いだと思ってた。
隠してたなんて、って避けられたり、嫌われたりだと思ってた。
けど、コイツは”仲間だ”って言ってくれた。
こんな怪しい小娘を仲間だなんて、嬉しすぎて涙でてくるよ~…。
「・・・泣くな」
『泣いてません~、鼻水です~』
「目から鼻水がでるか。宇宙人かお前は」
『あんたに言われたくないしっ!!』
「はぁ~、ほんと変な女」
『変じゃない、普通の”男子”高生だ!!』