男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】


「でも理事長は副業で、本業はデザイナーをしてるんだ。

ちなみに、千歳の両親の会社とも仲がいいらしいよ」


『世間って意外とせまいよね。で、綾は??』


「綾のとこは、世界的なホテル企業だよ。ほら、祠堂グループだよ」


『あぁ、聞いたことあるな。綾も大変だな~』


「何がだよ」


『え?跡継ぎとか、英才教育とかあったんじゃね??』


「・・・・・・まぁな」


『あれ、めんどくさいよな!!

茶道と生花とか、使う機会ないっつうの!!』


「普通の家庭なら、英才教育なんて習わないと思うんだけど…」


『え、そうなのか??』



きょとんとする私を疑わしげ&呆れた目でみる5人。




「ユウのお父さん、絶対サラリーマンじゃないよね」


『てへっ、実はぁ秘密なの~☆』


「「「……」」」


『えっ、ちょっと待って。

なんでそんなに距離とるの??ドン引きですか、そんなにキモかった?』



コクコクと首を縦に振る皆さん。

なんかちょっと傷つくんですけど~。



「・・・いつか教えろよ、秘密とやら」

『あははっ、言う機会があったらね』




今教えたら、きっと離れて行っちゃいそうだから。

なんか私、ずるい子みたいだね。



昼食も食べ終わり、お金を払って倉庫へと歩き出す。

なんでもこの近くらしい。



前はバイクだったのに、帰りはどうするつもりなんだろう・・・



『はぁ~…』


「溜息ついたら、身長減るぞ!!」


『えぇっ、そうなのか??!』


「嘘に決まってんだろ、ばっかじゃねぇの(笑)」


『とか言って、実は桜李ってば、溜息つきすぎてチビになったんじゃないの??』


「んだとゴラ!!俺のどこがちびなんだよ!!」


『私とおんなじ目線なのが』


「嘘つけぇ!!どうみても俺の方が上目線だろ!!」


『・・・それって、私より目線下じゃね??』


「はっ、間違えた!!」


『ったく、付き合ってらんねーゼ、やってらんねー』


「なんだその適当なヤサグレかた!!」



< 150 / 343 >

この作品をシェア

pagetop