男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
「でも理事長は副業で、本業はデザイナーをしてるんだ。
ちなみに、千歳の両親の会社とも仲がいいらしいよ」
『世間って意外とせまいよね。で、綾は??』
「綾のとこは、世界的なホテル企業だよ。ほら、祠堂グループだよ」
『あぁ、聞いたことあるな。綾も大変だな~』
「何がだよ」
『え?跡継ぎとか、英才教育とかあったんじゃね??』
「・・・・・・まぁな」
『あれ、めんどくさいよな!!
茶道と生花とか、使う機会ないっつうの!!』
「普通の家庭なら、英才教育なんて習わないと思うんだけど…」
『え、そうなのか??』
きょとんとする私を疑わしげ&呆れた目でみる5人。
「ユウのお父さん、絶対サラリーマンじゃないよね」
『てへっ、実はぁ秘密なの~☆』
「「「……」」」
『えっ、ちょっと待って。
なんでそんなに距離とるの??ドン引きですか、そんなにキモかった?』
コクコクと首を縦に振る皆さん。
なんかちょっと傷つくんですけど~。
「・・・いつか教えろよ、秘密とやら」
『あははっ、言う機会があったらね』
今教えたら、きっと離れて行っちゃいそうだから。
なんか私、ずるい子みたいだね。
昼食も食べ終わり、お金を払って倉庫へと歩き出す。
なんでもこの近くらしい。
前はバイクだったのに、帰りはどうするつもりなんだろう・・・
『はぁ~…』
「溜息ついたら、身長減るぞ!!」
『えぇっ、そうなのか??!』
「嘘に決まってんだろ、ばっかじゃねぇの(笑)」
『とか言って、実は桜李ってば、溜息つきすぎてチビになったんじゃないの??』
「んだとゴラ!!俺のどこがちびなんだよ!!」
『私とおんなじ目線なのが』
「嘘つけぇ!!どうみても俺の方が上目線だろ!!」
『・・・それって、私より目線下じゃね??』
「はっ、間違えた!!」
『ったく、付き合ってらんねーゼ、やってらんねー』
「なんだその適当なヤサグレかた!!」