男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
ぶらつきはじめて三千里、もとい30分。
繁華街の人々は、ケンカを売ってくるどころか、こっちみて叫ぶわ写メるわ手ぇのばしてくるわ…。
『ある意味、精神的に攻撃してきてんな』
「あぁ、ある意味最強だな。睨んでも怒鳴っても懲りねぇんだよ、こいつら」
『強靭な精神力ですな。っていうか、恐ろしい』
「ケンカ吹っかけられる方がまだまっしだな」
『右に同じ』
「お前がいるのは左だ」
『上げ足とんな』
結構やつれてます。
耳痛いし、フラッシュで目が痛い。
「ちょっとアイドルの気分味わっちゃったかも☆」
って思う元気さえ吸い取られました。
~♪~~♪
再びシンプルイズザベストな着信音が。
ディスプレイには”希”。
『もっしも~し』
<今どこにいるの?>
『3番街』
<うわっ、めっちゃ中心じゃん。
相手がいるの、繁華街の外れだって自分で言ったんじゃん。バカじゃないの?>
『うっ…忘れてた…』
<こっちはもう始まってるよ?
あ、桜李が殴られた、いたそー>
『待て待て待てっ!!なんで平然と電話してんですかっ??!助けてあげてください!!』
<両手がいっぱいだからね(携帯とバイクの鍵で)
あ、いま4番街のはずれだから。じゃ>
・・・切られた。
っていうか、最近希冷たくない??
最初の頃の紳士は偽りだったのか。エセ紳士か、このやろー!!