男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
「・・・ぇ・・・」
『はい?』
「許せねぇ!てめぇみたいなちんちくりんが、綾さんと同室だと??!代われ!!」
『ぎゃぁぁぁあっ、何この人、いきなりキレた!!』
「っていうか、羨ましいだけだろ」
『俺が決めたことじゃないのにぃ!!』
胸倉を掴まれて、ぶんぶん振り回される私。
それを見て、げらげら笑う桜李。
鬼の形相で私を振りまわす相馬。
何でかケンカしてる、大雅と真守。
『もう、ホント何しに来たんだよぉぉぉぉ!!』
乱暴に胸倉にかかる手を外し、相馬を睨みつける。
胸元のYシャツのしわを伸ばしていると、その腕を相馬に掴まれた。
「何紳士ぶってんだ!!」
『ぶってねぇよ、紳士だ!!ジェントルマンだ!!』
「ぎゃぁぎゃぁ騒ぐヤツの、どこがジェントル??!」
『バカ、ジェントリ精神に溢れる俺様だぜ?』
「何、ジェントリ精神って?!初耳なんですけど」
『"ジェン" ガと
"ト" ランプと
"リ" ンスをこよなく愛する
"精神"を持った人』
「略してジェントリ??!ありえねぇ!!」
「その適当すぎるアドリブ、やべぇな」
っていうか、さっきから無駄なやり取りばっかりじゃん?!
この小説、7割 無駄話だからね?!
ストーリー進ませる要素3割だからね?!?
プルルルルル…
ずるずると長引く話を展開させるのは、いつも電話。
音の出所は、桜李のポケット。
「はいはいもしもし。
おぅ、特に用事はねぇみたいだ。
あ?HR帰ってこい?分かった、じゃ」
『誰から?』
「翼。次のHR、クラスで決めることあるから戻ってこいだって」
『よし戻ろう、即行戻ろう、たちどころに戻ろう』
「待てミャンデリア!!」