男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
カワイソウだけど、怖くて廊下で寝てました~、なんて言うのはもっと可哀想!!
ってなわけで、蓮条 ユウ、ブラックホールに挑みます。
遺言は書きません、還ってくる自身があるのだから!!
懐中電灯を持って廊下の奥へと足を進める。
『うわ・・・マジで真っ暗じゃん』
怖ぇよっ!
幽霊いるとか言われてる家で、懐中電灯持って何してんだよ、私!!
ガタガタ震える足を、一生懸命踏み出す様ったら、組の奴らに見せらんねぇ・・・。
歩きだして数分(ゆっくりペース)、距離にして2mのところに、少し古ぼけてはいるが、扉の取っ手であろうものが見えた。
『こ、ここかな?』
はい、独り言~。
問いかけても誰も答えてくれません~、ってか答えられたら、誰?!ってなって、さらにパニックですから!
震える指で、2分かけてドアを開けると、やはり古ぼけてはいるが、セミダブルベッドの部屋が広がっていた。
『なぜにセミダブル?
一人で広く使ってください、みたいな?』
その代わり、すんげぇ恐怖との戦いだったけどね!!
ベッドのそばに立てられた電気スタンドを点けて、荷物をそばに置いてベッドにもぐりこむ。
正直、疲れました。
暗闇で、何十分も体強張らせてたら、そりゃ疲れますとも。
明日には、全身筋肉痛ですもの。
電気スタンドはそのまま点けっぱなしにして、少し痛む身体を横たわらせ、
時折風が鳴らす窓の音におびえながら眠りに就いた。
・・・なんで私だけ、廃墟のホラーロケやってる人みたいになってんのかな。