男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
その衝撃は私にぶつかっただけでは吸収できなかったようで・・・
『ぶふぅっ!!イタイ、顔打った!!』
「おぉ、これが天然整形か・・・」
『激しい!!天然は麻酔なしだからきつい!!
っつーか、起き上がれねぇよ、上に乗ってんのどけろぉぉぉ!!』
ぶつかってきたもの(ジモッティ)と一緒に地面に倒れた私。
「あ~、腹減ったな」
「お昼は中華にしようか」
「僕、そうめん食べたい」
「家で食ってろ!!旅行に来てまで食うもんじゃねぇ!!」
ところがこいつらときたら、
希どころか、春臣まで手を貸してくれない!!
『くっそぉぉぉおっ!!目の前で仲良くしやがって、仲間はずれか!!
私も仲良しさんの輪の中にいれ・・・』
ジモッティに潰されて足掻く私に、ケンカをしたことのないような、綺麗な色白い手が差し出された。
「大丈夫、キミ?」
大丈夫なわけねぇじゃん、ってか大丈夫じゃないと思ったから手ぇ出してんでしょうが!
『え、ちょっとタスケテ欲しいっす・・・・・・綾?』
差し出された手を辿って顔を上げると、地面に這いつくばることになった元凶が。