男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】



「綾・・・?」




あれ?綾にしては、顔色が白い・・・気がするけど、いかんせん顔が似てるもんだから、つい文句を言ってしまう。





『おまっ、誰のせいでこんなことになってると思ってんだ!!

くちゅじょく的だ!!』


「屈辱的ね。それから僕は綾なんかじゃないよ?

一緒にされるなんて、それこそ屈辱的」


『ぐわぁぁっ、カウンターパンチを食らわされたぁっ!!


・・・綾"なんか"ってどゆこと?』


「ん?何も知らない?ま、あいつが僕のこと話してたら、奇跡だけど」


『九死に一生は、奇跡だと思いますか?!』


「まだ奇跡には程遠いね」


『元気ですかァァァ!!』


「何の話さ。それより、まさかとは思うけど、あの乱闘騒ぎの中に綾がいる、とかないだろうね」


『え、いますよ。もちろんいるでしょう。ケンカが有れば、大概巻き込まれてますよ』


「はぁぁぁ~・・・」





綾に似ているお兄さんは、溜息をついてから携帯を取り出し、どこかに電話をし始めた。






『いやいやいや、電話してないでタスケテくれ』





お兄さんの行動にツッコミをいれてると、今度は本物が声をかけてきた。





「お前、何やってんだ?楽しいか、それ」


『誰のせいだ!』




楽しそうな顔して、私の上にいるジモッティ殴り飛ばしてたくせに!!



< 291 / 343 >

この作品をシェア

pagetop