男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
ふいに綾が右手を挙げた。
なっ、何々??!
マジでぶっ飛ばされるの??!
反射的に目をつぶって身を固くしていると、頭に柔らかい感触が。
『・・・ほぇ??』
「上等。よろしくな、ユウ」
見上げると、綾が私の頭に手を乗せて、笑っていた。
『わ・・・』
「??」
『笑ってる・・・』
笑った顔初めてみたかも。
いわゆる不敵な笑み、みたいなのは見たんだけど…
こんな優しい顔、できるんですね、この人。
↑(失礼)
「よっしゃぁぁあ、綾も認めたことだし会議始めんぞ~!!」
「さっきは他のチームの悪口ばっかだったもんね」
「いつでも会議できるんだし、ちょっとぐらいいいじゃねぇか」
「俺は悪口言ってねぇぞ。幹部の可愛いやつのこと褒めてたんだ」
「褒めた後のコメントが頂けなかったけどね」
「おぃお前ら、まじめにやれ、真面目に」
なんか・・・ちょっと楽しいかも。
組から離れてしまって、正直ちょっと(ってか大分)寂しかった。
しかも学校生活不安だらけだったし。
けど、こいつらがいればなんとかなる気がする。
いままで友達いなかった私にとって、こいつらがはじめての友達だった。