男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
『誰か助けろっ!!』
「え~、めんどい」
「いいじゃん、可愛いモン同士、仲良くすれば」
『薄情者!!』
ただでさえメイド服で恥ずかしいのに、男に抱きつかれるという初体験(?!)でさらにパニックだぞ、コノヤロー!!
「あ、じゃぁ俺が助けたげる~」
『てめぇは呼んでねぇ!!』
なぜか拓馬(金髪)が両手を広げて、こっちへやってくる。
ってかこんなに近づいたら、女だってばれるんじゃね?
今さらだけど、結構ヤバいかも!
「そこまでだ」
『ぐえっ…』
絶体絶命のピンチを救ってくれたのは、まさかの綾サマ。
「返せよ~!!」
「俺まだギュってしてない~!!」
「しなくていいんだよ、この変態どもが。
おぃ、おめぇら行くぞ」
私の襟首を引っ掴んで2人から引きはがし、綾は食堂を後にする。
「おぅ!!じゃぁな、ドちび」
「またね~、サル顔」
「「…(怒)」」
桜李も、余計なこと言わなきゃいいのに。
「待てっ!!貴様ら逃げる気か!!」
おっと、まだこの人いたのかよ。しつけぇな(笑)
「授業始まるんで。後片付けよろしく、生徒会長」
「んなっ!!」
確かに、時計を見ればもうすぐ5限目。
そして、中央テーブルの周りは騒いだせいでぐちゃぐちゃ。