男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
「それにしても、珍しいよな」
「何が?」
千歳がおもむろに口を開く。
「綾が、新メンバーにそこまで気をつかうことが」
「そういやそうだなっ!!」
「新しいヤツ入ったぞ、っつったら、そうか。だけだったもんな!!」
「なんつーか、こう・・・もっと愛想よくできねぇの?って思った(笑)」
「けどユウには優しいしさ~。なんで?」
「…同室のよしみだ」
視線を窓の外に向けて、ぶっきらぼうに答える綾に4人は笑いをこらえた。
なぜならその耳は、真っ赤に染まっていたのだから。