彼氏は芸能人!?
帰りの車。

「過去を思い出した?」

「いいえ・・・。」

「俺も時々思い出す。
琴がいない時は特に。」

「輝・・・。」

「過去と向き合う時が、
必ずやって来る。
その時琴が傍にいたら、
俺は乗り越えられると、
信じているんだ。」

輝の力強い言葉は、
琴ちゃんの影響だろう。

彼女が輝の傍にいれば、
安心だけど、
俺は迷っている。

「来栖さん。
無理やり気持ちを押えるより、
きちんと言った方が、
楽かも知れません。

音さんは確かに、
ショックを受けている。
けど、来栖さんの傷を
知った時、
音さんなら受け止めて
くれるはずですよ。

なにせ琴と姉妹ですよ。」

輝に言われた言葉が、
嬉しかった。
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